2003年に見た映画です。これより前の映画評は私の友人のサイトでどうぞ



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12月

Freaky Friday

久しぶりのジェイミー リー カーティス主演。あまりうまくいっていない親子だったのですが、ある日娘と体が入れ替わってしまい、その過程でふたりともが相手の生活を理解していく、という予想通りの筋です。ジェイミーはやはりうまいし、そんなに悪くはなかったのですが、私は一言文句をいいたいですね。入れ替わった日の午前中の話があまりに時間の常識をはずれているのです。母親(精神分析医)の体になった娘が、買い物(ドレス、靴)、美容院(カットと染め)、事務所に帰ってきて、患者4人の相手をする。私はてっきりこれは一日中のことだと思っていたら、そのあとランチをするのです。脚本作家はいったいなにを思っているのでしょう。もちろん現実の話ではないのですが、すこしは時間の感覚を考えて書いてほしいですね。テレビでたくさんかも。65点。


Touching the Void

二人の英国の登山家がアンデスで遭難する話。一人が大怪我をしてしまい、もう一人に自分を置いて帰ってくれと頼みます。怪我をしていないほうは、まようのですが、結局このままでは二人とも死ぬ、と下山してしまいます。ところが怪我をしたほうは、足を引きずりながらも、下へ下へと超人的な努力で降りていくのです。最初のほう、事故がおこるまでは淡々としていて、ちょっとねむくなりますが、そのあとがすごい。本当は二人の俳優が演技をしていて、そのまわりに監督やら、カメラマン、助手などがうようよいるはずののですが、もうそんなこと忘れてしまいます。まるで見ている私自身が山で雪の中を転げまわっているような気までしてきました。もう一人のほうがキャンプで気持ちの整理がつかず、すぐ帰らずにいたのが幸いして、最後の夜にけがをしたほうが助けを呼ぶのが聞こえたときは、観客一同ほっとしました。
よくできてるのですが、ただし登場人物にがあまりにありきたりの記憶に残らない顔をしているので、グラマー性は0です。一時、トム クルーズが主演する話もあったとききましたが、やめといてよかったでしょう。まったく違う映画になっていたことでしょうね。
記録映画みたいでした。80点

Hana-bi (DVD)

この間の座頭市がかなり面白かったので、見ました。私のこの映画の予備知識は監督と主演がタケシであるということだけでした。最初からほとんどセリフらしきものがなく、30分ぐらいはいったいなにがどうなってるか検討もつかず、我慢して見ていた、というのが正直なところ。しかしながら、進むにつれて、タケシの荒っぽいように見えて、ちゃんと計算されている(かどうか?)画面に惹きつけられてきました。暴力とか銀行強盗の場面のご都合主義なところとか、文句は山々ですが、タケシさんの「こういう映画をつくりたいんだー」という主張がひしひしと伝わってきて、見終わったあとはかなり感心しました。おまけのドキュメンタリーは映画そのものとは正反対に説明がありすぎて邪魔と思いましたが、映画に出てくるたくさんの絵がタケシ自信によるもの、ということを教えてくれたことは、やはりおまけも見ておいてよかったです。映画を見ている最中であれらの絵ばなかなかいいな、と思っていたからです。

せりふが極端にすくなく、タケシのセリフ全部あわせても、ターミネイターのアーニーの数分の一ではないでしょうか。これからもっと彼の映画を見たくなりました。80点。

12月19日

Thirteen

クリスマスも近いというのに、なんと暗い映画でしょう。13歳の女の子の転落のはなし。ただし転落というのが、ボディーピアス、刺青、セックス、薬物とあまりにもありきたりで、そこにいく過程が友人に誘われた、とか、母親とうまくいかなかったとか、意外性なしで、つまらない。どうしてこんなものをみたのかな。3分の1ぐらいで数人でてしまって、あとに残った観客は5,6人。母親役のホリーハンターがちょっといいけど、としを食ったヒッピーという感じ。こういう家はアメリカの平均なんでしょうが、広くていいですね。それにしてもいまどきの十代はおそろしいものです。あまりに落ち込む話で、どなたにもお勧めしません。これはエンターテイメントではないですね。テレビのドキュメントみたい。55点。

 

12月18日

Fighting Temptations

これも意外性は0のお話。ただしなかに出てくる音楽はなかなかよろしい。歌手のビヨンセがでているが、彼女はとてもかわいいし歌もやはりうまい。演技力はほとんどなし。いっしょにゴスペル合唱団にくわわる囚人3人がおもしろい。とくに大男なのに超高音のおとこがちょっと印象的。いつもは私はラップ音楽はきらいだけれど、この中ではいがいと楽しみました。まあまあかな。60点。

12月17日

Lord of the Rings: Return of the king

とにかく長い。どんないい映画監督でも過ぎたるは及ばざるが如し、ということを知るべきです。たしかに戦闘シーンは良くできてるけれど、やっと終わったと思うと、また次の戦闘シーンのはじまり、というのでは、少し飽きる。それと終わった後にエピローグが長すぎる。それでも75点。私なら1持間は削る。

 

12月15日

Elf

クリスマス映画の最たるもの。話は意外性がほとんどなく、その点ではつまらない。主人公になるWillが30歳にしてはとしをくっているのがよろしくない。おもしろかったのは小人の童話作家がでてきて、これがイヤなやつで、あらゆることに怒りまくっているのがおかしかった。ロマンスのあいてになる女優はみたことはないが、あんがいかわいい。普通の感じ。サンタクロースになるのが、イギリスのボブホスキンスそっくりで、一瞬そうかと思ったが、別人。まあまあ楽しんだけど、傑作ではない。70点。ジョークのいくつかが人に迷惑をかけそうできになります。とくにデパートでベッドの上を飛び跳ねてるところ。ところでこのひとたちはやはり自分の家でもちゃんと靴をはいてるのか。

12月13日

Zatoichi

想像していたよりずっとおもしろかった。たけしもみるとザトイチとしてよくあってる。うまいのかへたなのかわからないけれど、見どころはある。これなら彼のほかの映画もみてみたい。菊次郎はよくなかったけれど。思いつきでやるので、うまくいったときとうまくいかなかった時の差が激しいのだろう。最後のタップダンスは楽しい。とても新しみのある時代劇。好きです。これも血みどろだけど気持ちが悪くなるわけではない。85点。

Cold Mountain

退屈 60点。

 

Love Actually

ちょっと話が多すぎ、散漫  65点

Master and the commander

65点


11月

The Mother

これは思ったよりよかった。未亡人が娘の男と寝てしまうはなしで、もっとくらいかと思ったら、案外良くできていた。母親が娘の主催している小説のワークッショップで思わぬ文章の才能を見せるところがなかなかよろしい。この人は気がつかないけれど、ひらめくものがある女なのだろう。そこにこの若いおとこもひかれたのか。しかし最後に彼が薬物中毒の普通のイヤなやつになるところはよろしくない。もっといい男にしてほしかった。この男がボリスベッカーそっくり。ベッカーをもっとハンサムにした感じ。ほかの俳優はみんなうまいのだろうが、普通の人の感じ。スター性はベッカーだけ。それでも80点はあげる。

My Life without me

若い女性が死ぬのを知ってのこった数ヶ月をいかにすごしたかのはなし。あまりじめじめしてはいず、淡々といく。ただ淡々としすぎて単調とはいえる。もう少し突っ込みがほしい。いろいろ死ぬまでにやっておくことを列記するところがちょっと盛り上がる。思ったことを言う、とかはよろしい。もう私も残りのほうが少ない年齢なので、見習うべきである。70点。

Kill Bill

とても好き。90点。

10月16日

Reservoir Dogs

この間のタランティーノのインタビューとTrue Romanceがおもしろかったので、行ってみました。12年も前の映画なんですね。でている俳優がみな若くてびっくり。ブシュミなんか今はきたないおじさんがぴったりなのに、このころはまだ青年です。若々しいタラティーノ自身もちょい役ででている。これはテレビでもたまにやるのだけれど、あまりに言葉が汚すぎていつもつづかない。映画館ならみつづけるだろうといってみた。最近古い映画もやるのです。結果はちゃんと全部見ました。あまりの残酷さと乾いたユーモアの混合物。75点。

 

True Romance

昼間みたItalian Jobがあまりにもつまらなかったので、すこしはましな映画を見なければ、と夜でかけました。この映画館は古い名作も一週間一つ上映することにしたみたいです。これは1993年のものです。前日タランティーノのインタビューを見て面白かったので、これを見る気になりました。かれはこの脚本を担当しています。結果は夜遅くにもかかわらず一度も眠くならなかった。全体ちょっと上ずった調子ですが、これがタランティーノの特色のようです。しかしよくできている。とくにクリストファーウォーキンのギャングのボスとデニスホッパーの主人公(Christian Slater)の父親が話す場面が秀逸。この二人のがいかにいい俳優かわかります。もちろんタランティーノの脚本もさえきっています。この場面の話題はシシリア人とムーア人の関係のことで、あまりすきではないのですが、こういう、なにか居心地の悪いことをすっぱり出してしまうのはタランティーノの脚本の特徴なのでしょう。

脇役陣がすごい。ブラッドピット、オルドマンはじめいま人気のJames Gandolfini、Samuel L Jacksonなどがでて、それぞれいいですね。でもとくにウォーキンとホッパーがいい。Patricia Arquetteはいいけど、歯並びが悪い。

10月5日

Italian Job

実はあまりにも退屈で半分ぐらい寝ていたので、点数はかけません。新聞評は最高から最低までまちまちで、最高のもあったからにはいいところがありそう、とみてみたのですが、そうでもなかった。これに比べると、もとのイギリスの昔のItalian Jobはよくできていた。そして全体にハリがあって、生き生きした新鮮さががありました。この新作にはそれが欠けている。それにマークウォルバーグがよくない。いったいこの人いいところがあるのでしょうか。そのわりによくでる映画俳優ですがね。ちょっと面白そうなところは、前半でミニがものすごく狭い隙間にパークするところ。そんなのウソといいたいですが、やはりおかしかっ

9月13日

Tomb Raider

久しぶりの映画はTomb Raiderの2作目。これは数週間前に封切られてのに、 あまりの新聞評の悪さに、見るのを躊躇していたものです。やはり新聞評とは力の あるもので、これによって観客数もずいぶんちがってくるのでしょうね。私は第一 作目は見たので、2作目も一応は見ておこう、というヨコシマなる気持ちでいった のです。評ではとにかく筋があまりに荒唐無稽で理解不能、ということだったので すが、この手の映画に分りやすい筋を期待するほうが悪い。もう筋は無視、人物描 写も無視でいきましょう。そういう風に割り切って考えて見ると、そんなに悪くは ないではないですか。少なくとも、私には第一作よりは楽しめました。この映画の悪い点はあらゆる新聞に書いてあるので、それではいい点はというと、最初の出だ し、海の上をズーッと飛んでいるように映写されていますが、これが美しい。これ は実生活ではとても経験できない画面です。青い海の上をものすごいスピードでカ メラ、つまり観客の目が飛んでいきます。スピード感あふれるいい出だしです。話はギリシャから始まります。ここで二千三百年も海中に埋もれていたアレキサン ダー大王の神殿が発見されます。なかなかよくできた神殿のセットですが、あっという間に、これもラーラと悪人の一騎打ちの為崩れ落ちてしまいます。あーあ、 もったいない。ここで発見されたパンドラの箱の地図の書かれた球体をめぐって、世界中をラーラと悪党どもが駆け巡る、というのが主なお話です。私が好きだった のは、中国、イギリス、香港、最後にはアフリカのケニアでの風景です。映画というのは、いながらにして、どんな世界へでも観客を連れて行ってくれる、現代の魔 法のカーペットですよね。この映画などそれの典型です。

話としてはインディアナ ジョーンズの1と3をまぜて3つに割ったようなも のです。インディアナジョーンズだって、ずいぶん荒唐無稽だったではないですか。最後にはケニアに行き、パンドラの箱を守っている種族を悪人から助けること になります。途中でラーラのボーイフレンドらしきスコットランド男まで出てきます。ということで、そんなに悪くないじゃないですか、というところ。65点ぐら いかな。最後のクレジットの画面がよくできていて、ちょっと点が甘くなりました。それにしてもLara Croft Tomb Raider The Cradle of Life とはなん と長い題名でしょう。これでは日本のテレビで使う映画の題名みたいではないですか。こんなところで日本の真似をしてほしくないですね。

 

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