16 - Perhentian Island 2




パーヘンティアン島のシャレーに着いたその日に、シャレーの周りにムササビが飛び回っているのを発見し大感激、彼らは英国に多いグレイのリスぐらいのサイズで、午後から夕暮れに動きが活発になります。このムササビは有袋性動物で、子供をおなかの袋に入れたまま木の上方から滑降して移動するのです。特に発情期のオスがメスを追いかけているとき等 派手に4匹から6匹くらいが入り乱れて飛び回り、カメラを抱えてボーゼンとしていました。何しろ滑降するムササビはいっさい音がしません。どこから来るのか、何時飛ぶのかも予想が付かず滑降している写真は全く不可能でした。

翌日早朝きれいなソプラノで歌うような小鳥の声で目が覚めました。私が音楽家だったらあの鳴き声を音符に書き込んだものを、と残念に思いました。この尾が長くおなかにオレンジ色そして背中に白い斑点の有るこの鳥はマレーシアの保護鳥だそうです。一日中さえずっていますが、朝昼夕の鳴き方が違い遠くの仲間とおしゃべりしているか、自分のテリトリーを宣言しているようでした。

又毎日午後になって現れるのが、メガネザルの群れです。とってもおとなしい静かな猿たちで、いつの間にかシャレーの周りの樹上で木の葉を食べています。人間を怖がるふうは有りませんが、尾長ざるのように人馴れしないので決して近くにはやってきません。

この林のいたるところで見られるリスは、ひと時もじっとしているときが無く、木の上も地上も同じ速さで走り回っています。あの尾の長い小鳥が一本の大木のどこかに巣を作っているらしく、このリスが大木にいると何処からともなく小鳥に急襲され、まるで木から転げ落ちそうになりながら逃げていくのが再三でした。

並んでいるシャレーの床下に一匹だけ生んでいるモニターリザード(とかげ)は2メーター近く有ります。体の大きさの割には動きが早く毎日カメラを構えて追いかけていましたが、逃げ足の速いこと。

この島に来て初めて聞いたものに全く変ったセミの声があります。日本やオーストラリア、ボルネオでもセミは鳴き方がほとんど同じで、もし蝉の音を写真にとることが出来たら、画面はブルーの空にぎざぎざ模様がいっぱいになるでしょう。ところがここの一種類の蝉ははまるで金属音を立てるのです。林の中でキーンと鳴いているのですが、その音がやたらと大きく、有る午後シャレーの傍の木でキーンと鳴き出した時には、昼寝などして居れませんでした。頭が痛くなりそうな音なのです。

ある夜、夕食を終えてシャレーに帰ろうとシャレー間の細道を歩いていると聞こえてきたのが、まるで巨大な動物がほえるような声です。人口の溝のような池が小さな庭に作ってあり、その池の中から聞こえてくるのです。急いで懐中電灯とカメラを持ってきて探しました。 体中を膨らませた小さな蛙が,喉の下を風船のように膨らませとてつもなく大きな音を立てるのです。池のあちこちからブオーという音に呼応して少しづつ音色の異なる音が鳴り響いていました。100メータくらい離れていた私たちのシャレーからでも聞こえる位の音でした。この島で8泊もしたのにただの一夜だけの出来事でした。

  

  

  

  

  

 

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