10 - Bako




二日後にインフォメーションで薦められたもう一箇所の見所と言うバーコ・ナショナルパークへ行くことにしました。 ローカルのバスは一時間毎に出るので、9時のバスに乗るために出かけると、奇しくも二日前に出会ったイタリア人とスイス人のバックパッカーに会いました。 彼らはこの日バーコへ行って、そこのロッジで一泊するとのことでした。

バーコはクッチンの北方の熱帯雨林の岬ですが、道路がなくて途中の川岸の村から船で海に出てこのナショナルパークへ行くというものです。バスに乗ると、早速イタリア人は乗客全員に話しかけ、グループツアーにしようと計画しました。バスには30人位のほとんどヨーロッパ人が乗っており、全員が彼の計画に賛成しました。

ところが川岸についてみると、私たちのような日帰りの客と一泊どまりの人たちでは料金システムが違い、団体を組んで安く上げようとした計画は失敗し彼はえらくしょげていました。 日帰りの客の中に私たち夫婦も含め55歳以上が6人もいて、私たちが老人団体として申請したのでパークの入場料が半額になりました。イギリス人の老婦人が"私たちよりあの若い人たちが一番お金が必要なのにねー”と気の毒がっていました。

 

  



6人が一緒にモーターボートに乗っていったん海に出て、ナショナルパークの桟橋へ着きました。あたりの海水は茶色に濁っていて、マングローブの林が海水に完全に浸かっています。パークのインフォメーションで地図をもらい片道一時間の散策コースを歩くことにしました。 マングローブの林の中までしっかりと木組みの通路が出来ていて、これなら楽に歩けると思ったのにすぐに狭い崖の道を上がったり下がったり、木の根や大小の蔓がいたるところから下がり大変な道に来てしまったようです。 一時間の苦闘の末海岸近くに着きました。かわいいサルの群れが道端にいて人を恐れず、カメラの良いモデルになっています。この日は相当な観光客が来ていて、海岸のあちこちで泳いでいる人もいれば、日陰で休んでいるグループもいました。

 

  



このナショナルパークの案内書に由れば、サラワック州の熱帯雨林で見られる全ての植物が生息しており、動物も鼻長猿、尾長猿、モニター・トカゲなど熱帯雨林をこの一帯だけで満喫できると云うことです。

休息していた木陰の近くにガイドつきのグループがいました。やたらと太った若い男女が、来た道が大変だったことを愚痴って又同じ道を帰るのかと聞いています。ガイドは近道を知っていると云いました。それを聞きつけたポールは、彼らの後を追っていけば近道へいけると知り、しんがりの太った男女の後を付いていったのです。

しばらく行くとグループは藪の中の急な崖を降りて大きな岩の狭い亀裂を抜けて消えました。個人の旅行者はこんなところに近道があるなどとは絶対気付かないでしょう。 亀裂をぬけるとあたりは水の引いたマングローブの林が広がる海岸で、グループのガイドは鼻長猿が高い樹上にいるのを見つけたり、変った虫取り草などを指差し案内していました。 30分くらいで楽々、食堂へたどり着きゆっくり昼食、4人の英国人高年者を待っていました。一時間以上も休んだ後、へとへとに疲れきった4人が帰って来て、あのひどい道を往復してきたそうです。 6人一組で申請したので帰りのボートも6人で乗り、クッチンまでのローカルバスで一緒に帰ってきました。この4人はボルネオ2週間のツアーで来た人たちで、私たちの旅をやたらと うらやましがっていました。

 

  

 

 

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