05 - Turtle Island




サンダカンのホテルを基地にして、翌朝は又荷物をホテルに預けて、海亀の島への一泊旅行です。 旅行会社のおんぼろバスが高級ホテル・サンダカンへ着いて、この日の予約客、ドイツ人のおじいさんとその愛人らしいベトナムの20代の女性、オーストラリア人の女性と彼女の二人の子供たち、そして私たち夫婦の少人数を乗せて港へ出発しました。 サンダカンが港町ですから、港まですぐだと思ったのに、バスはオラン・ウータンのサピロックを過ぎて、延々と続くオイル・パルムの林を縫って一時間近く、がたがたの道路を走ってやっと港にたどり着きました。 とっても小さな川渕の船着場であたり一面マングローブとパルムが茂っています。 小さな船着場から船は濁った水の大きな河に出て河口に向かいました。途中でパルムの葉で屋根を葺いたり家を囲った漁師の家がずらっと並んでいました。

 

  



海に出ると20分で最初のリバラン島へ着きました。海水はまだ濁って茶色です。このリバラン島にはパルムの葉で作られた小さなリゾートホテルが並んでいました。 この島でお昼を食べて午後2時ごろまたボートに乗ってタートル・アイランドへ向かったのです。


たったの25分でタートル・アイランドに到着です。海は真っ青、空は雲ひとつなく赤道直下の太陽がぎらぎら光っています。島は真っ白な砂浜が周囲を囲み真ん中は高い熱帯雨林とシャレーが立っている小島です。荷物を持って指定されたシャレーに向かいました。 シャレーは3軒に分かれた大きな建物で各部屋にはトイレはないものの、ダブルベッドに冷房が利いて居心地よさそうです。

夕食時まで自由時間というので、すぐにスノーケリングに行きました。浅瀬で珊瑚礁がきれい・水も澄んでいて文句なしなのですが、沖に浮かんでいる白いブイより沖に出てはいけないとのことで、泳ぐ範囲が限定されて興味半減でした。それでも紅海では見られなかった白黒の海蛇と大変フレンドリーな5匹のバットフィシュには感激しました。

 



セルフサービスの夕食が終わると後は、海亀が上陸して産卵を始めるまで待つしかありません。いろいろな会社のツアーがはいっているせいで、食堂も50人位のほとんどがヨーロッパ人でした。不思議と日本人はいないのです。食堂の前で夕涼みがてらおしゃべりしていると、産卵が始まったとの知らせが入りました。

まだ夜の8時過ぎです。海から6−7メートル入った砂浜の木々の間で、大きさ1メートル以上もあるアオウミガメが、自分で掘った深さ30−40センチの穴に106個の卵を産み落としました。ただひとつの懐中電灯の光だけでフラッシュはだめと言われ写真はあきらめました。 この島は海亀の保護を目的をしたナショナルパークで、職員は海亀が出産中に甲羅の大きさから登録ラベルの有無などを調べ、卵をバケツに入れて孵化指定地に移し変えます。 この島では一年中毎日海亀の産卵が見られるそうです。この夜は15匹も海亀が海岸へあがったとのことですが、必ず全部が産卵するとは限りません。

 



この夜孵化した45ひきの亀の赤ちゃんを海に放したところも見ました。水際でバケツから出された小亀は一斉に水へ向かっていきます。ここでもフラッシュは許されず懐中電灯のひとつの光だけで皆がとリ囲んで見守る中、全部元気に泳いで行ったのです。 南海の小島、空気がきれいなせいでしょう、あんなにたくさんの星を見たのは何年ぶりだったでしょうか。 翌朝海岸の白砂にはたくさんの海亀の足跡がありました。




 

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